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『ダース・ヴェイダーとプリンセス・レイア』(作:ジェフリー・ブラウン、訳:とみながあきこ) [読書(SF)]

 「娘はベッドから出ることに強固に抵抗している。起こすにはまだ時間がかかるだろう」、「では、プリンセス。そろそろ隠した洗濯かごの場所を言ってもらおうか」
 反抗期の娘を育てるのは銀河制圧よりも大変だということがよく分かる、ほのぼの暗黒卿の育児絵本、その第二弾。単行本(辰巳出版)出版は、2013年05月です。

  遠い昔、はるか銀河の彼方で・・・・・・

        エピソード3.75:
     ダース・ヴェイダーとプリンセス・レイア

      シスの暗黒卿ダース・ヴェイダーは、
     反乱同盟軍の英雄たちを滅ぼし、銀河
    帝国を治めるかたわら、愛らしい少女から
   反抗期のティーンエイジャーへと成長する娘の
  レイアを育てなければならない・・・・・・


 大好評だった『ダース・ヴェイダーとルーク(4才)』の続篇が早くも登場です。前作読了時の紹介はこちら。

    2012年06月21日の日記:『ダース・ヴェイダーとルーク(4才)』
    http://babahide.blog.so-net.ne.jp/2012-06-21

 男やもめが幼い息子を育てるのも並大抵の苦労ではありませんでしたが、これが反抗期の娘となると。

(ヴェイダー)「フォースのダークサイドの力がどれほどか、おまえにわかれば・・・」
(レイヤ)「わかってるって。もう耳にタコができるほどきいたもん」

(ヴェイダー)「この船に数度の送信が行われた。彼らの送った設計図がどうなったのかを知りたい」
(レイヤ)「うるさいなあ」

(レイヤ)「パパ、少しくらい遅れたって平気よ」
(ヴェイダー)「皇帝はおまえの楽観的現状認識には同意されておらん」

(ヴェイダー)「(爆発四散するデススターを見て)な、な、何を吹き飛ばしたって?!」
(レイヤ)「ごめん、パパ」

 まったく父親の言うことなどきかない娘に振り回される一方の暗黒卿。さらにはあてつけのように不良少年(ハン・ソロ)とつきあうレイア。父さん許しませんよ。

(ハン・ソロ)「あの、ミスター・ヴェイダー、ここはなんの部屋です?」
(ヴェイダー)「ここか? うむ、わたしのカーボン冷凍チェンバーだ」

(レイア)「パパなんて大っきらい!!」
(ヴェイダー)「そうだ! 憎しみを使うのだ!」

 しかし、ミレニアム・ファルコン号に乗って家出してしまう二人。仕方なく息子(ルーク)に伝言を頼んで。

(ヴェイダー)「わたしのことはおまえの言うとおりだった・・・。妹にも伝えてくれ、おまえが正しかったと」

 父親はいつも哀しい。

 というわけで、いかにも子ども向きに見えるものの、どう考えても大人、それも45歳以上を対象にしているとしか思えない絵本。絵柄はかわいらしく、表情が見えない暗黒卿のうろたえぶりも微笑ましい。初めての方は、まずは前作から。


タグ:絵本
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