SSブログ

『第41回ローザンヌ国際バレエコンクール』 [ダンス]

 2013年5月11日(土)、第41回ローザンヌ国際バレエコンクール決勝の様子がNHK教育で放映されました。解説は、スターダンサーズ・バレエ団代表、小山久美さんです。

 今回のローザンヌコンクールは、2013年1月27日から2月2日まで開催されました。応募総数は250名。うち23ヶ国75名が選考に進みました。20名の決勝進出者のうち、14名が男子、さらに入賞者8人のうち7人までが男子ということで、男性ダンサーの活躍が特に目立ったように思います。

 さて、この決勝ですが、個人的に楽しみなのがコンテンポラリー部門の課題作品。これまで知らなかったコレオグラファ(振付家)の作品をまとめて観ることが出来る貴重な機会ということで、毎年期待しています。

 今年の課題は、三名のコレオグラファの作品から選ばれました。昨年から引き続き、ディディ・フェルトマン。そしてここ数年の常連だったキャシー・マーストンに代わって、ヨルマ・エロ、ゴヨ・モンテロの二人が新たに加わりました。

[課題作品](決勝で踊られたもの、かっこ内は踊った人数)

ディディ・フェルトマン
  『アウトサイト』(男子3名)
  『テンダー・フックス』(男子2名、女子1名)

ヨルマ・エロ
  『プラン・トゥ・ビー』(男子2名)
  『ファースト・フラッシュ・ソロ・ナンバー2』(男子1名、女子2名)

ゴヨ・モンテロ
  『デスデ・オテロ』からソロ(男子6名)
  『バソス・コムニカンテス』からサラバンド(女子3名)

 ディディ・フェルトマン作品は昨年も出題されたものですが、いずれも切迫感に満ちた印象的なものです。ヨルマ・エロ作品は、ちょっとフォーサイス作品を思わせる鋭さ。

 ゴヨ・モンテロ作品は、ラテン的憂鬱というのでしょうか、ドラマチックな雰囲気が魅力的で、実際、どちらの作品も人気がありました。特に『デスデ・オテロ』のソロは男子の半数近くに選ばれており、これはすごい。ぜひ作品全体を観てみたい。

 さて、決勝進出者と入賞者のリストは次の通りです。

[決勝進出者]

トマス・エドワーズ(18歳男子、イギリス)
栁澤郁帆(15歳女子、日本)
セサル・コラレス(16歳男子、カナダ)
張普浩(ジンハオ・チャン)(17歳男子、中国):8位入賞
ミコ・フォーガティ(15歳女子、スイス)
マティアス・オベルリン(16歳男子、アルゼンチン)
フランシスコ・セバスティアン(17歳男子、ポルトガル)
アリーシャ・マーティネーゴ(15歳女子、オーストラリア)
ルーカス・エルニ(17歳男子、アルゼンチン)
黎文掏(ウエンタオ・リ)(17歳男子、中国)
レティシア・ドミンゲス(16歳女子、ブラジル)
鞏尊元(17歳男子、中国)
山本雅也(18歳男子、日本)
アクリ士門(16歳男子、日本)
ジョエル・ウェルナー(18歳男子、オーストラリア)
カランヴァーラ・イダ・アンネリ(18歳女子、スウェーデン)
ティアゴ・クエーリュ(17歳男子、ポルトガル)
ザカリー・ロジャーズ(18歳男子、カナダ)
吉田合々香(18歳女子、日本)
アドナイ・シルヴァ(15歳男子、ブラジル)

[入賞者]

Adhonay Soares da Silva
アドナイ・シルヴァ(15歳男子、ブラジル)
1位入賞、スカラシップ、観客賞

Wentao Li
黎文掏(ウエンタオ・リ)(17歳男子、中国)
2位入賞、プロ研修賞

Masaya Yamamoto
山本雅也(18歳男子、日本)
3位入賞、プロ研修賞

Leticia Domingues
レティシア・ドミンゲス(16歳女子、ブラジル)
4位入賞、スカラシップ

Cesar Corrales
セサル・コラレス(16歳男子、カナダ)
5位入賞、スカラシップ

Joel Woellner
ジョエル・ウェルナー(18歳男子、オーストラリア)
6位入賞、プロ研修賞、コンテンポラリー・ダンス賞

Francisco Sebastiao
フランシスコ・セバスティアン(17歳男子、ポルトガル)
7位入賞、プロ研修賞

Xianhao Jiang
張普浩(ジンハオ・チャン)(17歳男子、中国)
8位入賞、プロ研修賞

 おめでとうございます。

 ブラジルのアドナイ・シルヴァ(Adhonay Soares da Silva)は、『デスデ・オテロ』からソロを踊りましたが、作品に対する理解というか「自分のものにしている」感がすごい。確信に満ちた動きには非常に好感が持てました。

 中国の黎文掏(ウエンタオ・リ、Wentao Li)も同じく『デスデ・オテロ』からソロを踊りましたが、こちらはその驚異的な身体バランスに圧倒されます。しみじみ感動。

 日本の山本雅也(Masaya Yamamoto)は、『テンダー・フックス』をメリハリのきいた迫力ある動きできっちり踊りこなしていたのが印象的でした。

 ブラジルのレティシア・ドミンゲス(Leticia Domingues)が踊った『ファースト・フラッシュ・ソロ・ナンバー2』は、とても大人っぽく、きれいにまとめていました。雰囲気がいいと思います。


タグ:ローザンヌ
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0