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『日々の暮し方』(振付・演出:小野寺修二) [舞台(コンテンポラリーダンス)]

 2012年10月28日(日)は、夫婦であうるすぽっとに行って、小野寺修二さんの新作公演を鑑賞しました。小野寺修二さんを含む男女六名が出演する、演劇とダンスとマイムが融合したような作品です。

 自ら失踪を予告して姿を消した男。捜索願いを出しに警察署にやってきた女をめぐって様々な混乱が起きる。断片的なプロットはいかにもサスペンス・ミステリー調ですが、もちろん、結末に向かってストーリーが論理的に展開してゆく、といったようなことはありません。

 緻密に組み立てられたマイムが生み出す驚き(複数人物がばらばらに動いているように見えて実は全体として時計仕掛けのように整然としたシステムになっていることに気づく)、思いっきり間を外すことで観客の予想を裏切る変なセリフ、戸惑いを生む場違いなリアクション。次の瞬間に何が起きるか分からないスリルあふれる舞台です。

 いかにも小野寺修二さんらしいと思ったのは、小道具の巧みな使い方。大きな本棚を横倒しにしてアパート、アクセサリをつけて元に戻すとマンション。舞台上を走り回るソファ。逃げるテーブル。光る水槽(亀付き)。暗い背景の前で白い伸縮性のロープを使って様々な図形(家具の形)を作ってみせるシーンは特に印象的。

 純粋なダンスの場面は(マイムを別にするなら)一つだけでしたが、ここは素晴らしかった。感動した。やっぱり私はダンスを観たい人。

 というわけで、全体的な印象としては、『空白に落ちた男』とよく似ているというか、もしかしたらリメイクを意図しているのかも知れません。

[キャスト]

 演出・振付: 小野寺修二
 出演: 南果歩、川合ロン、藤田桃子、矢沢誠、吉村和顕、小野寺修二


タグ:小野寺修二
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