『NHKバレエの饗宴2012』(吉田都、金森穣、ベジャール) [映像(バレエ)]
2012年06月17日のNHK教育(ETV)で、2012年03月30にNHKホールで行われたガラ公演の舞台映像が放映されました。クラシックからコンテンポラリーまで様々な演目のハイライトを、国内有数のバレエ団やダンスカンパニーが披露するという豪華な公演です。
まず最初は、新国立劇場バレエ団による、 『アラジン』から「財宝の洞窟」。バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の芸術監督でもあるデヴィッド・ビントレーの振付作品で、アラジンが洞窟で見つけた金銀財宝をダンスで表現するという、バランシンの『ジュエルズ』みたいな作品です。
色彩感あふれる美しい舞台美術、シャープで爽快感のあるダンスが素敵。元Kバレエの長田佳世さんが“ルビー”を踊っていて、ひさしぶりに彼女のダンスを観ることが出来て感激でした。
次はNoism1による、『solo for 2』。金森穣さんの新作です。
キリアン作品を思わせるバリバリのコンテンポラリーダンスで、何組かの男女が交替で踊りますが、何といってもネザーランドダンスシアターII(NDT II)にいた小尻健太さんと、井関佐和子さんが踊るシーンが印象的。前後左右上下に厚みをもった立体的な動き、躍動的で繊細な身体表現には圧倒されます。照明も劇的な効果をあげていました。
谷桃子バレエ団による、歌劇『イーゴリ公』から「ダッタン人の踊りと合唱」。望月則彦さんの振付作品です。
これはオペラの中のバレエシーンだそうで、歌と踊りが織りなす楽しい演劇。永橋あゆみさんが頑張っていたものの、ダンスそのものに注目すると、どうしても新国やNoismと比べて動きに甘さを感じます。
牧阿佐美バレヱ団による、『ライモンダ』から「グラン・パ・クラシック」。クラシックバレエの人気演目です。
折り目正しくきっちりとした、いかにもクラシックらしい舞台です。ライモンダを踊るのは、個人的にはNHK『スーパーバレエレッスン ロイヤル・バレエの精華 吉田都』のシリーズ後半、2009年11月頃に放映された番組でジュリエットのレッスンを受けていた生徒さん、という印象が強い、伊藤友季子さん。やや淡白ながら端正で格調高いライモンダでした。群舞も粒揃いです。
東京バレエ団による、『ザ・カブキ』から第8場「雪の別れ」第9場「討ち入り」。ベジャールが東京バレエ団のために、『仮名手本忠臣蔵』を題材にして振り付けた作品です。
討ち入りのシーンでは、男性群舞がきわめて劇的な場面を見事に表現してくれます。フォーメーションによる視覚効果が素晴らしい。それにつけても、ベジャールの“ダサさを恐れない勇敢さ”には感心させられます。
そして最後を飾るのは、吉田都&ジョセフ・ケイリーによる、『真夏の夜の夢』から「オベロンとタイターニアのパ・ド・ドゥ」。アシュトン振付作品です。
何といえばよいのでしょうか、このうえなく優雅で気品あふれる無重力。これだけの豪華メンバーが揃ったガラ公演でも、格が違うとしか言いようのない吉田都さんのタイターニア。うっとりします。
『NHKバレエの饗宴2012』
収録:2012年03月30日 NHKホール
放送:2012年06月17日 午後3時~5時 Eテレ
新国立劇場バレエ団 『アラジン』から「財宝の洞窟」
振付:デヴィッド・ビントレー
主な出演
アラジン:八幡顕光
ダイヤモンド:川村真樹
音楽:カール・デイヴィス
指揮:大井剛史
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
Noism1 『solo for 2』
振付・演出:金森穣
主な出演
井関佐和子
小尻健太
音楽:バッハ
ヴァイオリン演奏:渡辺玲子
谷桃子バレエ団 歌劇『イーゴリ公』から「ダッタン人の踊りと合唱」
振付:望月則彦
主な出演
イーゴリ公 :赤城圭
隊長 :齊藤拓
副隊長 :今井智也、三木雄馬
ダッタンの美女:永橋あゆみ
奴隷の姫 :朝枝めぐみ
コンチャック汗:妻屋秀和(バス)
音楽:ボロディン
合唱:二期会合唱団、藤原歌劇団合唱部
牧阿佐美バレヱ団 『ライモンダ』から「グラン・パ・クラシック」
振付:マリウス・プティパ
改訂振付:テリー・ウエストモーランド
主な出演
ライモンダ:伊藤友季子
ジャン・ド・ブリエンヌ:京當侑一籠
音楽:グラズノフ
指揮:大井剛史
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
東京バレエ団 『ザ・カブキ』から第8場「雪の別れ」第9場「討ち入り」
振付:モーリス・ベジャール
主な出演
由良之助:柄本弾
顔世御前:二階堂由依
音楽:黛敏郎
三味線:田中悠美子
鳴り物:西川啓光
笛:藤舎理生
合唱:二期会合唱団、藤原歌劇団合唱部
吉田都/ジョセフ・ケイリー 『真夏の夜の夢』から「オベロンとタイターニアのパ・ド・ドゥ」
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:メンデルスゾーン
指揮:大井剛史 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
まず最初は、新国立劇場バレエ団による、 『アラジン』から「財宝の洞窟」。バーミンガム・ロイヤル・バレエ団の芸術監督でもあるデヴィッド・ビントレーの振付作品で、アラジンが洞窟で見つけた金銀財宝をダンスで表現するという、バランシンの『ジュエルズ』みたいな作品です。
色彩感あふれる美しい舞台美術、シャープで爽快感のあるダンスが素敵。元Kバレエの長田佳世さんが“ルビー”を踊っていて、ひさしぶりに彼女のダンスを観ることが出来て感激でした。
次はNoism1による、『solo for 2』。金森穣さんの新作です。
キリアン作品を思わせるバリバリのコンテンポラリーダンスで、何組かの男女が交替で踊りますが、何といってもネザーランドダンスシアターII(NDT II)にいた小尻健太さんと、井関佐和子さんが踊るシーンが印象的。前後左右上下に厚みをもった立体的な動き、躍動的で繊細な身体表現には圧倒されます。照明も劇的な効果をあげていました。
谷桃子バレエ団による、歌劇『イーゴリ公』から「ダッタン人の踊りと合唱」。望月則彦さんの振付作品です。
これはオペラの中のバレエシーンだそうで、歌と踊りが織りなす楽しい演劇。永橋あゆみさんが頑張っていたものの、ダンスそのものに注目すると、どうしても新国やNoismと比べて動きに甘さを感じます。
牧阿佐美バレヱ団による、『ライモンダ』から「グラン・パ・クラシック」。クラシックバレエの人気演目です。
折り目正しくきっちりとした、いかにもクラシックらしい舞台です。ライモンダを踊るのは、個人的にはNHK『スーパーバレエレッスン ロイヤル・バレエの精華 吉田都』のシリーズ後半、2009年11月頃に放映された番組でジュリエットのレッスンを受けていた生徒さん、という印象が強い、伊藤友季子さん。やや淡白ながら端正で格調高いライモンダでした。群舞も粒揃いです。
東京バレエ団による、『ザ・カブキ』から第8場「雪の別れ」第9場「討ち入り」。ベジャールが東京バレエ団のために、『仮名手本忠臣蔵』を題材にして振り付けた作品です。
討ち入りのシーンでは、男性群舞がきわめて劇的な場面を見事に表現してくれます。フォーメーションによる視覚効果が素晴らしい。それにつけても、ベジャールの“ダサさを恐れない勇敢さ”には感心させられます。
そして最後を飾るのは、吉田都&ジョセフ・ケイリーによる、『真夏の夜の夢』から「オベロンとタイターニアのパ・ド・ドゥ」。アシュトン振付作品です。
何といえばよいのでしょうか、このうえなく優雅で気品あふれる無重力。これだけの豪華メンバーが揃ったガラ公演でも、格が違うとしか言いようのない吉田都さんのタイターニア。うっとりします。
『NHKバレエの饗宴2012』
収録:2012年03月30日 NHKホール
放送:2012年06月17日 午後3時~5時 Eテレ
新国立劇場バレエ団 『アラジン』から「財宝の洞窟」
振付:デヴィッド・ビントレー
主な出演
アラジン:八幡顕光
ダイヤモンド:川村真樹
音楽:カール・デイヴィス
指揮:大井剛史
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
Noism1 『solo for 2』
振付・演出:金森穣
主な出演
井関佐和子
小尻健太
音楽:バッハ
ヴァイオリン演奏:渡辺玲子
谷桃子バレエ団 歌劇『イーゴリ公』から「ダッタン人の踊りと合唱」
振付:望月則彦
主な出演
イーゴリ公 :赤城圭
隊長 :齊藤拓
副隊長 :今井智也、三木雄馬
ダッタンの美女:永橋あゆみ
奴隷の姫 :朝枝めぐみ
コンチャック汗:妻屋秀和(バス)
音楽:ボロディン
合唱:二期会合唱団、藤原歌劇団合唱部
牧阿佐美バレヱ団 『ライモンダ』から「グラン・パ・クラシック」
振付:マリウス・プティパ
改訂振付:テリー・ウエストモーランド
主な出演
ライモンダ:伊藤友季子
ジャン・ド・ブリエンヌ:京當侑一籠
音楽:グラズノフ
指揮:大井剛史
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
東京バレエ団 『ザ・カブキ』から第8場「雪の別れ」第9場「討ち入り」
振付:モーリス・ベジャール
主な出演
由良之助:柄本弾
顔世御前:二階堂由依
音楽:黛敏郎
三味線:田中悠美子
鳴り物:西川啓光
笛:藤舎理生
合唱:二期会合唱団、藤原歌劇団合唱部
吉田都/ジョセフ・ケイリー 『真夏の夜の夢』から「オベロンとタイターニアのパ・ド・ドゥ」
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:メンデルスゾーン
指揮:大井剛史 管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
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