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『謎解き古代文明』(ASIOS) [読書(オカルト)]

 ASIOS (Association for Skeptical Investigation of Supernatural : 超常現象の懐疑的調査のための会)の謎解きシリーズ最新作。夢とロマンあふれる超古代文明やオーパーツを検証したら、そこには夢とロマンしかないことが明らかに。単行本(彩図社)出版は2011年5月です。

 さあ、いよいよお待ちかね、超古代文明とオーパーツであります。

 アトランティス大陸にムー大陸。ギザの大ピラミッドにナスカの地上絵。ストーンヘンジにクリスタル・スカル。誰でも知ってる謎の古代遺跡の数々。

 もう少しツウ好みのセンでは、タッシリ・ナジュールの宇宙人壁画、サンダルで踏まれた三葉虫の化石、コスタリカの巨大石球群、ライフル弾が貫通したネアンデルタール人の頭部化石、ウラル山中で発見された超微細コイル化石、ときて。

 あれやこれやで、古代中国のアルミ製ベルトバックルやスイス製腕時計の化石、南極が描かれた聖徳太子の地球儀、ノアの箱船にモーゼの墓にキリストの墓。最後は皆神山ピラミッド説(この項、誰が解説しているか、お分かりですね)まで。

 まず総計30を超えるオーパーツが揃うだけでもう嬉しくなってきます。何を隠そう、というか隠したことは一度もありませんが、私、その昔、デニケンとか大好きっ子でした。寝ても覚めても考えるはオーパーツと失われた大陸。母親にも妹にも友達にも、超古代文明と古代宇宙飛行士について熱く語っておりました。ええ、もうそろそろ隠した方がいいかな。大人だし。

 こういうネタはあまりにも魅力的であるため、「現代の技術でも再現できない」、「古代人に作れるはずがない巨大な/精密な」、「正当派の考古学者から黙殺されている」といった決まり文句と共に広まる一方で、「実はちゃんと調べたら嘘と誇張だらけでした」というニュースは話題にならないため、いつまでも残り続けます。

 私も本書を読むまで、「解釈はともかく、そういう遺物が発見され、年代測定されたこと自体は事実」だと思っていたケースが多々ありました。いやー、まさか本当はこんなだったなんて、いやー、まあ。

 これまでのシリーズ同様、まず「伝説」として世間に流布している話が語られ、続いて「真相」として検証結果が解説される、という構成になっています。懐かすぃー、というネタから、知らんかった、そんなオーパーツがあったんだ、すげー、という新鮮なネタまで、まず「伝説」だけでもかなり面白い。続く「真相」がまた、知らなかったことが多くて、驚きの連続。というか不勉強すぎる私。

 これまでに行われてきた数々の検証結果を紹介してくれるだけでなく、ASIOSメンバーによる独自の調査も読みごたえがあります。特に、モーゼの墓、キリストの墓、聖徳太子の地球儀など国内ネタについては、実際に現地に行って調査した上で書かれており、豊富な現場写真とともに実に読みごたえのあるレポートになっています。

 本書に収録されたネタのうち、検証したら本物でした、マジで古代史くつがえり、という認定品が一つあります。どれなのか、それは本書を読んでのお楽しみ。目次を見て予想できれば、あなたも立派なオーパー通。

 というわけで、相変わらず素晴らしく面白いASIOSの謎解きシリーズ。夢とロマンに加えて事実も知って、さらに深まる驚嘆と感動。お勧めです。


タグ:ASIOS
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