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『dancetoday 2010』(康本雅子、KENTARO!!、伊藤郁女、ミルカ・プロケソバ、山崎広太) [舞台(コンテンポラリーダンス)]

 今注目されている日本のコレオグラファの新作を紹介する「dancetoday」シリーズの公演を観るために、夫婦で彩の国さいたま芸術劇場まで行ってきました。

 日本のコレオグラファの新作を紹介する公演シリーズと言えばそろそろ『日本昔ばなしのダンス』の季節が近づいてきたなあ、などと思っていたのですが、さいたま芸術劇場は『日本昔ばなしのダンス』を打ち切って、こちらに切り換えたのでしょうか。

 さて、演目は二つでした。最初は、KENTARO!!氏が振付演出を担当し、康本雅子さんと共演したデュオ作品『「」の中』。途中の叙情的パートはちょっとどうかと思いましたが、最初と最後のヒップホップをベースにしたと思しきノリの良いダンスがとても楽しい作品でした。上演時間は30分ほど。

 KENTARO!!さんが踊るといかにもクールでカッコいい雰囲気になるのに、同じ振付でも康本雅子さんが踊るとこれが、「海底乱流に攪乱される謎の深海生物」というか、何とも言えない奇妙な感じが。でも観ていて気持ちいいです。

 二本目は、振付・演出を伊藤郁女さんが担当し、オリジナルメンバーのミルカ・プロケソバさんに加え、山崎広太さんを迎えたリニューアル版『Island of No Memories―記憶のない島』です。

 ごく普通の会社員が朝起きてから夜眠るまでの様々な日常的動作を、背広姿の山崎広太さんが繰り返し踊ってみせる。そこに白女(伊藤郁女)と黒女(ミルカ・プロケソバ)というケモノ系の二人が絡んできて、段々と破綻してゆく、みたいな展開。40分ほどの作品です。

 天井からの吊り照明、背後の作業場、さらには劇場スタッフまで使い倒す演出が小気味よく、山崎広太さんの大仰でちょっととぼけた演技も印象的です。ダンス自体にはいまひとつ不満も残りましたが、観客を飽きさせまいという工夫が功を奏し、最後まで楽しめました。


[キャスト]

『「」の中』
    振付・演出: KENTARO!!
    出演: 康本雅子、KENTARO!!

『Island of No Memories―記憶のない島』
    振付・演出: 伊藤郁女
    出演: 伊藤郁女、ミルカ・プロケソバ、山崎広太


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