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『ローザンヌ・ガラ 2010』 [舞台(バレエ)]

 ローザンヌ国際バレエコンクールの元入賞者を集めたガラ公演を観るために、夫婦で青山劇場まで行ってきました。

 まあ暑気払いに、みたいな軽い気持ちで行ったのですが、期待をはるかに上回る凄い公演で、嬉しいというより愕然としました。

 特に中村恩恵さんの「The Well-Tempered」。その魂を刻み込んでくるような表現には震撼。中村恩恵さんの振付、ダンス、演出(照明、衣装)、いずれもずば抜けていました。凄い。中村恩恵さんは凄い。

 SHOKO(中村祥子)さんが踊った「アダージェット ~アレス・ワルツより」も素晴らしい。振付はちょっとどうかと思いましたが、祥子さんの貫祿というかカリスマ性というか、その存在感が強烈で、観ていて臓腑に響くような感動を覚えます。中村祥子さんはスターダンサーだなあ。

 と言いつつ、個人的には、「タイス」のパ・ド・ドゥを踊った崔由姫(Choe Yuhui、チェ・ユフィ/チェ・ユヒ)さんが最も印象的だったかも。初めて舞台を観たのですが、むおー、これが、あまりの可愛さにノックアウト。動きのキレ、安定感、優雅さ、どこをとっても素晴らしいのですが、とにかくキュート。そうです。ええ。そうですね。

 「譜と風景」(振付:アレッシオ・シルベストリン)を踊った金田あゆ子さんも、そのクールな容貌と鋭い目つき、びしっと決めるポーズなど、あまりの格好良さにシビれました。

 齊藤亜紀さん、ウィム・ヴァンレッセンさんのコンビは、フォーサイスの「イン・ザ・ミドル」を、何だかとても格調高くというか、クラシック風に踊っていて、その表現が新鮮に感じられました。

 ある意味で今回の主役とも言えるのが、今年のローザンヌで三位入賞した佐々木万璃子さん。コンクールの演目2つをそのまま踊ってくれました。若さに似合わず堂々とした印象で、今後が楽しみなダンサーだと思います。

 他にクラシック系では、「ロミオとジュリエット」のパ・ド・ドゥを踊った荒井祐子さん、清水健太さんのペアと、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」を踊った加治屋百合子、ジャレッド・マシューズさんのペアが、いずれも清涼感あふれる爽やかなバレエで観客席を大いに沸かしてくれました。

 全体的にレベルが高く、どの演目も楽しめる非常に良い公演でした。

[演目]

「ラ・バヤデール」よりヴァリエーション
佐々木万璃子

「眠れる森の美女」第3幕よりグラン・パ・ド・ドゥ
神戸里奈、蔵健太

「譜と風景」(振付:アレッシオ・シルベストリン)
金田あゆ子、横関雄一郎

「タイス」パ・ド・ドゥ(振付:フレデリック・アシュトン)
崔由姫、平野亮一

「In The Middle, Somewhat Elevated」より(振付:ウィリアム・フォーサイス)
齊藤亜紀、ウィム・ヴァンレッセン(Wim VANLESSEN)

「海賊」よりグラン・パ・ド・ドゥ
河野舞衣、ルカス・スラヴィツキー(Lukas Slavicky)

「Traces」(振付:キャシー・マーストン)
佐々木万璃子

「ロミオとジュリエット」よりパ・ド・ドゥ
荒井祐子、清水健太

「アダージェット ~アレス・ワルツより」(振付: レナード・ツァネラ)
SHOKO(中村祥子)、ヴィエスラフ・デュディック(Wieslaw DUDEK)

「The Well-Tempered」(振付:中村恩恵)
中村恩恵、首藤康之

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」(振付:G. バランシン)
加治屋百合子、ジャレッド・マシューズ(Jared Matthews)


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