SSブログ

『ロメオとジュリエット』(ケネス・マクミラン振付、タマラ・ロホ、カルロス・アコスタ、英国ロイヤルバレエ) [映像(バレエ)]

 いよいよ明日、タマラ・ロホ(Tamara Rojo)とカルロス・アコスタ(Carlos Acosta)の舞台を観に行く予定なので、直前の予習としてこの二人が踊った『ロメオとジュリエット』(ケネス・マクミラン版)の舞台映像を観てみました。収録は2007年11月です。

 情熱的で初々しいさわやかな舞台です。若々しくてエネルギッシュで上品という、主演の二人の特徴が際立っていました。逆に言うと、あんまり悲劇的な感じがなく、まあイキオイで色々やっちゃったねえ、という明るい印象が残ります。

 フェリとか数ある名演と比べるとロホのジュリエットはとても健やかで明るい感じで、後半になっても絶望的な情念やら追い詰められた悲壮感といったものはそれほど強く感じられず、むしろ健気さが先に立つような印象があり、個人的な好みですが、こういう清涼感あふれる初々しいジュリエットはとても魅力的だと思います。アコスタの品の良さも素敵。

 例によって英国ロイヤルバレエらしい豪華な衣装、凝った舞台美術、深みのある照明など、演劇としても見応えがあります。さすがシェークスピアの国。

 佐々木陽平(Yohei Sasaki)さんはベンヴォーリオをきっちり踊ってましたが、ソロで踊るシーンがほとんどない上、ストーリー展開上ベンヴォーリオが活躍する唯一の場面(追放されたロメオにジュリエットの「死」を伝えにゆくシーン)が本作ではカットされていて、あまり目立たないのが残念でした。

 キャスト一覧には載ってないのですが、ジュリエットの友人たちの中に、小林ひかるさんと、チェ・ユヒ(崔由姫/Yuhui Choe/チェ・ユフィ)さんが混じっていて、これは思わぬ儲け物というか、大喜び。ユヒさんの端正でみずみずしい踊りはやはり素晴らしく、がっちりハートをつかまれます。

 全体的に隙のない素晴らしい舞台なので、演劇は好きだけどバレエは観たことがないという方にもお勧めです。

[キャスト]

ジュエット:タマラ・ロホ(Tamara Rojo)
ロメオ:カルロス・アコスタ(Carlos Acosta)
マキューシオ:ホセ・マルタン(Jose Martin)
ベンヴォーリオ:佐々木陽平(Yohei Sasaki)
ティボルト:ティアゴ・ソアレス(Thiago Soares)
パリス:デービッド・ピカリング(David Pickering)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:演劇

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

トラックバック 0