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『Comme Les Oiseaux』(パリ・オペラ座、モニク・ルディエール、イリ・キリアン) [映像(バレエ)]

 パリ・オペラ座の元エトワール、モニク・ルディエールのドキュメンタリーフィルムです。モニク・ルディエールがバレエの指導を受けている記録映像ばかりを集めたという珍しいもの。

 実は私、モニク・ルディエールのファンでもないし、バレエのレッスン法にも特に興味はないのですが、何と「指導者:イリ・キリアン」というパートがあったので、全体は流しつつ、そこだけ真面目に観てみました。

 モニク・ルディエールとマニュエル・ルグリに対して、キリアンが『ヌアージュ』の指導をするというパートです。

 マニュエル・ルグリが若いダンサー達に指導する場面だけで構成されたNHKの『スーパーバレエレッスン』という番組がありましたが、あれをキリアンがやってると思って下さい。撮影場所も同じだし、指導されているのは当のルグリ青年だし。ルグリ君むっちゃ若い、いっそ幼い!

 イリ・キリアンは髭面の四角顔のおっさんで、振付家の外見を「ハッカータイプ」と「芸術家タイプ」に分けるとすると、典型的なハッカータイプということになるかと思います。にこやかな顔をして、ここはこう動く(踊って見せる)、そこはもう少しソフトに、回転速度を緩めて、そうそういい感じだ、みたいに。指導はやたらと詳しく具体的、表現やら解釈については何一つ口にしません。

 何しろルディエール、ルグリ、キリアンの三人によるバレエ指導シーンという贅沢な光景なので、誰かのファンなら見て損はないでしょう。

 余談ですが、今回キリアンの顔をじっくり見て、はじめて気づいたことがあります。『舞姫 テレプシコーラ 第二部』(山岸凉子)に登場する審査委員長の「N氏」は、もちろんジョン・ノイマイヤー氏がモデルなわけですが、ノイマイヤーにそっくりなのはあの恐い目で、むしろ顔の全体的な造作はキリアンに似ているということ。山岸さんは意識的にこの二人の振付家をミックスして「N氏」を創り出したのではないでしょうか。

 というわけで、えーと、モニク・ルディエールについては特に何の感想もありません。すいません。


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