『80分間世界一周』(ベジャール・バレエ・ローザンヌ) [映像(コンテンポラリーダンス)]
2007年に亡くなった巨匠モーリス・ベジャールの遺作。未完成のまま残された作品を、芸術監督を引き継いだジル・ロマンが完成させたそうです。その『80分間世界一周』の2008年2月の公演が、DVD化されました。
ベジャールの人生とその作品、ゆかりの土地の数々を、舞台にまとめてみました、彼のデビューから死去までを80分で振り返ってみましょう、というコンセプト。最初から遺作狙いで作ったとしか思えないほど「総決算」的な作品です。
代表作の断片があちこちに散りばめられており、ファンならいくつ見つけられるかさあ挑戦、というお楽しみもあるそうなのですが、私はベジャール作品にはちっとも詳しくないもので、特に気にしないで観賞しました。
非常に楽しく力強い作品です。フランス文化に対する偏見をばいや増すようなダサい演出も、色彩感覚のどうしようもないズレっぷりも、ものの見事にハズしてる寒いユーモアも、全てがベジャール。その迷いのなさが感動を生みます。
目にも鮮やかなノリノリ群舞は楽しいし、バレエ学校生徒さん達による着ぐるみペンギンも可愛いのですが、やはり見どころはジル・ロマンとエリザベット・ロス。この二人は飛び抜けていると思います。それぞれがソロを踊るシーンは、もう最先端のコンテンポラリーダンスを観たときの感覚で、背筋に戦慄が走ります。いや凄い。
映像としては、カメラワークと編集に工夫がこらしてあり、様々なカメラ視点が適宜切り替わっていく手法が見事にきまっています。特に、群舞のフォーメーションを上から撮影したシーンの入れ方が気に入りました。
特典として本作および『ツァラトゥストラ 舞踊の歌』のリハーサルシーンやインタビューが収録されており、これがおまけとは思えないほど充実した内容。特に『ツァラトゥストラ 舞踊の歌』はお得感満点。
というわけで、世界各国のダンスと音楽をミックスしたノリの良いダンス公演として楽しむも良し、ベジャールからの最後の挑戦状と受け取って真剣に取り組んでも良し、ジル・ロマンとエリザベット・ロスの超絶ダンスに興奮するも良し。誰が観ても楽しめる良い公演でした。
映像作品としての出来も良いので、ぜひとも多くの人に観てほしいと思います。でも、ベジャールの演出ってやっぱりダサいと思う。
ベジャールの人生とその作品、ゆかりの土地の数々を、舞台にまとめてみました、彼のデビューから死去までを80分で振り返ってみましょう、というコンセプト。最初から遺作狙いで作ったとしか思えないほど「総決算」的な作品です。
代表作の断片があちこちに散りばめられており、ファンならいくつ見つけられるかさあ挑戦、というお楽しみもあるそうなのですが、私はベジャール作品にはちっとも詳しくないもので、特に気にしないで観賞しました。
非常に楽しく力強い作品です。フランス文化に対する偏見をばいや増すようなダサい演出も、色彩感覚のどうしようもないズレっぷりも、ものの見事にハズしてる寒いユーモアも、全てがベジャール。その迷いのなさが感動を生みます。
目にも鮮やかなノリノリ群舞は楽しいし、バレエ学校生徒さん達による着ぐるみペンギンも可愛いのですが、やはり見どころはジル・ロマンとエリザベット・ロス。この二人は飛び抜けていると思います。それぞれがソロを踊るシーンは、もう最先端のコンテンポラリーダンスを観たときの感覚で、背筋に戦慄が走ります。いや凄い。
映像としては、カメラワークと編集に工夫がこらしてあり、様々なカメラ視点が適宜切り替わっていく手法が見事にきまっています。特に、群舞のフォーメーションを上から撮影したシーンの入れ方が気に入りました。
特典として本作および『ツァラトゥストラ 舞踊の歌』のリハーサルシーンやインタビューが収録されており、これがおまけとは思えないほど充実した内容。特に『ツァラトゥストラ 舞踊の歌』はお得感満点。
というわけで、世界各国のダンスと音楽をミックスしたノリの良いダンス公演として楽しむも良し、ベジャールからの最後の挑戦状と受け取って真剣に取り組んでも良し、ジル・ロマンとエリザベット・ロスの超絶ダンスに興奮するも良し。誰が観ても楽しめる良い公演でした。
映像作品としての出来も良いので、ぜひとも多くの人に観てほしいと思います。でも、ベジャールの演出ってやっぱりダサいと思う。
タグ:ベジャール
2009-03-15 23:21
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