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『封印されたミッキーマウス』(安藤健二) [読書(教養)]

 世の中には、諸般の事情により再放送も再販もDVD化も出来ない、いわゆる「封印作品」というものがあります。丹念な取材によりそういう封印された作品についての真相を暴き報告する、それが安藤健二さんの本です。

 ただ今回は、封印作品というより、何らかの事情により黙殺された形になった事件や、あまり知られてない事実、世間に流布している奇妙な風説といったテーマで調査した一冊です。

 『封印作品の謎』シリーズと比べると取材もさほど深いものではなく、とりあえず一通り自分で調べてみました、という感じで軽くレポートされています。

 扱われているトピックの中で個人的に面白かったものはここら辺。

「宮崎勤とウルトラセブン第12話をつなぐミステリー」

「小笠原・父島に掘られた謎の洞窟に核兵器が保管されていた?」

「タイタニック号から生還した日本人をめぐる奇妙な風説の真相」

「小学校のプールに描いたミッキーマウスがディズニーの抗議で消されたというのは事実なのか」

 特にタイタニックとディズニーは本書の中核となる話題なので、それなりに突っ込んだ調査と取材を行った上で書かれており、読みごたえがあります。

 全体的に『封印作品の謎』シリーズに比べると物足りなさが残りますが、毎回あれだけの力作を書くのはさすがに無理というものでしょう。今後に期待したいと思います。

タグ:安藤健二
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