SSブログ

『本の本 書評集1994-2007』(斎藤美奈子) [読書(随筆)]

 タイトルの通り、文芸評論家でもある斎藤美奈子さんが1994年から2007年にかけて雑誌や新聞に発表した書評を集めた一冊です。帯に「本領発揮!!」とあって妙におかしい。

 とにかくボリュームがすごい本。厚さ5センチ(実測)、ページ数は700ページを越え、もちろんイラストなど一切なく全ページ文字でびっしり埋まっています。書評対象となっている書籍は、大雑把に見積もって720冊。

 全体は「小説と随筆の本」、「文芸評論と日本語の本」、「本のある生活」、「社会評論と歴史の本」、「文化と趣味の本」という5つのパートに分かれており、また巻末には作品名、著者名でひける詳細な索引がついているという親切設計。

 どこから読み始めてもいいわけですが、私は最初から最後までページの順番にそってじっくり読ませて頂きました。書評集など退屈だと思うかも知れませんが、それがそれが。ページをめくる度に、面白そうな本、魅力的な本、優れた本、必読書が次々に現れ、しかもまた斎藤美奈子さんが個性的な切り口で紹介(あるいはツッコミ)してくれるので、最後までドキドキしながら読み終えました。

 読み終えてから、取り上げられている本をほとんど読んでいなかったことに気づいて、愕然としました。どうもこうも、自分の無教養ぶりに恥じ入るばかり。というか、ろくに本を読まずに生きてきたのかと思うと、恥より何より、ゾッとします。今からでも遅くないので、本書を頼りにちゃんと本を読もうと決意しました。

 連休に読む本を探している人、何を読めばいいのか分からず困っている人、まずはガイドブックとして本書を手に入れることをお勧めします。読めば、とにかく読みたい本が見つかること間違いなしです。

タグ:斎藤美奈子
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0