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『海賊』(吉田都、Kバレエカンパニー) [舞台(バレエ)]

 熊川哲也が怪我で降板、ということで話題になりましたが、私たちのお目当ては吉田都さんなので、何の問題もありません。

 というわけで、遅ればせながら夫婦で大宮ソニックシティに駆けつけて観てきました。Kバレエカンパニー『海賊』。ひょっとしたら今日が東京公演最終日か。

 たぶん今日のチケットを購入した客は、私たちと同じく吉田都さんが目的なのでしょう。キャンセルはほとんどなかったようで、ほぼ満席でした。

 さて、この演目、もともとストーリーも音楽もしっちゃかめっちゃか取り散らかっていまして、ひょっとして熊哲の演出だとストーリーをきちんと再構成しちゃうかも、と危惧してたんですが、取り散らかったままでした。よかったよかった。

 その『海賊』のストーリーですが、大きく分けて「最初に難破するパターン」と「最後に難破するパターン」があります。私が観たことのある映像では、キーロフバレエ団が前者、アメリカン・バレエ・シアターが後者を採用してました。Kバレエ版は前者です。

 いきなり難破するところから、まず舞台美術が素晴らしい。船(超小型ですが)や洞窟などの造形は唸らされる出来ばえ。いつもながら感心します。

 ヒロインのメドゥーラを踊った吉田都さんは、例によって圧倒的としか言いようがなく。彼女の踊りは何度観ても、その度に感動するんですよ。うわーっ、凄えっ、ど、どうしよう、という感じ。もちろんブラボーの嵐。

 サブヒロインであるグルナーラ役は松岡梨絵さん。意外なことに、と言うのは失礼ですが、すごく頑張っていました。端正な踊りに、たいそう好感が持てます。

 熊哲の代役を務めた橋本直樹さんは、堂々たるアリを踊って拍手喝采を受けてました。テクニックもレベルが高いのですが、そもそも何だかスケールの大きいバレエを踊る人なので、このままぐいぐい成長して熊哲を追い抜いてやるが良いかと思います。

 カーテンコールでは、予想通り熊哲が何度も登場してファンサービスにつとめていました。どうしても「ただの出たがり」に見えてしまいますけど。

 何しろ演目が演目なので、吉田都さんが踊っているとき以外は退屈して寝てしまうのも仕方ないかと覚悟してましたが、いやいや大いに楽しめる舞台でした。「やっぱり熊哲が出ないと駄目、とは言わせないぞ」という気合が入ったんでしょう。

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