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『第35回ローザンヌ国際バレエコンクール』(NHK教育) [映像(バレエ)]

 この時期になると、若手バレエダンサーの登竜門であるローザンヌ国際バレエコンクールの映像を、NHKが2時間枠で放映してくれるので、毎年楽しみにしています。今年は第35回。

 決勝に進出した各国の若いダンサー達が、それぞれクラシック2本、コンテンポラリー1本を踊って審査されます。その舞台をノーカットで全部見せてくれるのだから見逃せません。

 昨年もそうでしたが、コンテンポラリー部門では全員がイリ・キリアン作品を踊らなければならず、そのための専任コーチが付くという体制になっています。

 世界トップクラスのダンサーでも踊りこなすのは難しいとされるキリアン作品に、まだ高校生くらいの年齢のダンサー達が挑戦する。過酷な試練としか言いようがありません。

 実際、決勝に残った優秀なダンサーでも、きちんとキリアンを踊っているのはほんの数名。大半は“振り付け通りに動いているだけ”状態。クラシックと違って、練習や教育だけでなく、ダンサーとしての地力が露骨に出てしまいます。

 私たちが注目したのは、まず河野舞衣さん(日本)。17歳とは思えないほど完成度の高いダンスで、落ち着いた雰囲気も良く、何と言うか既にプロっぽいダンサーでした。コンテンポラリー部門で、他のダンサーが全員避けた『ワン・オブ・ア・カインド』をあえて選んだ度胸にも感心。

 あと、とにかく下手というか、たぶん決勝進出者のなかでもっとも技術レベルが低かった、テルモ・モレイラ君15歳(ポルトガル)ですが、彼のダンスがとにかくキュート、というかカワイイ。

 目一杯楽しそうに踊っていて、観客の誰もが「下手だし音はずしてるし振り付け理解してないし体格にハンデあるし小動物顔だけど、でも私だけは味方だからね」と応援してしまう、そんな魅力に溢れていました。

 結果的には二人ともスカラーシップ賞を獲得。立派なダンサーに成長して欲しいと思います。

タグ:ローザンヌ
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