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『狂草』(雲門舞集) [舞台(コンテンポラリーダンス)]

 夫婦で新宿文化センターまで行って観てきました。台湾のコンテンポラリーダンスグループ「雲門舞集」(クラウド・ゲイト・ダンス・カンパニー)の最新作、『狂草』の公演です。

 雲門“行草三部作”すなわち『行草』『行草II』『狂草』のトリを飾る作品です。

 行草や狂草というのは書道の書体を指していて、私は全く知りませんが、まあ行草は明朝体みたいなもので、狂草はくずし字みたいなものかと。

 「つまり相田みつをの字みたいなもんでしょ」と言ったら、配偶者にグーで殴られました。やっぱり違うのでしょうか?

 ともあれ、標題の通り、「書道、筆の運びを、舞踏で表現する」というのが、この三部作の基本コンセプトです。

 舞台には掛け軸のような紙(くずし字で何か書いてあるようですが、もちろん読めません)が何枚も吊るされ、その前で、あるいはその背後で、ダンサー達が流れるような身体の動きで運筆を表現します。

 あるときは鋭い呼気と共に拳や蹴りを繰り出し、あるときはゆっくりゆっくり身体をたわめ、流し、ねじり、かと思うと突然ジャンプして手足を激しく打ち鳴らす。圧倒的なダンスでした。

 というか、コンテンポラリーダンスとしてどうのこうの言うより、まず問答無用でモノスゲェかっちょいい。太極拳や功夫の動きを「カッコいい」と感じる人なら、絶対に感動すると思います。

 音楽は、風の音、水の音、雨の音、波の音、など自然音を使った環境音です。これが心地よくて、途中で眠りそうになりました。

 私たちは昨年夏に『行草II』の舞台を同じ新宿文化センターで『水月』と共に観ましたし、『行草』はDVDで観ているので、これで行草三部作を全て観たことになります。やったぜ。

 作品としては、構成といい表現といい、やっぱり『狂草』が優れていると思いますが、個人的には最初の『行草』のシンプルな力強さが好みです。

タグ:雲門舞集
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