SSブログ

『薪傳』(雲門舞集) [映像(コンテンポラリーダンス)]

 雲門舞集(クラウド・ゲイト・ダンス・カンパニー)は、台湾を代表するコンテンポラリーダンス集団で、スターウォーズよりも長い歴史を持っています。

 薪傳(Legacy)は、1978年に初演された初期の代表作です。このDVDに収録されているのは、2003年の雲門三十周年記念公演ですが、何と通算159回目の舞台ということで、いかにロングラン演目か分かるというものでしょう。

 内容は、台湾への漢民族の初期入植時代(17世紀頃)をテーマにしたもので、大陸を離れる決意、苦難に満ちた航海、荒れ地の開墾、死と誕生、収穫祭などを経て、現代の台湾への祝福で終わるという、非常に分かりやすいものです。

 特に印象的なのは、終幕のお祝いの場。真っ赤な(中華文明ではとてもおめでたい色)布を新体操みたいに振り回す大勢の舞者たちの背後から獅子舞が登場するという、くす玉や爆竹や花火がないのが不自然なくらいのお祭りムードで、なるほど祝賀公演の定番になるわけだ、と納得です。

 コンテンポラリーダンスの振付として見ても、開墾シーンの群舞とソロなど見どころが多く、“太極拳の動きと古典バレエの技法を組み合わせたかっちょえ~動き”という雲門特有の舞踏が楽しめます。これ、癖になるんですよ。

 総じて25年前の振付とは思えないほどシャープなんですが、やはり何度も改訂して新しい振付になってきてるのでしょうか。

タグ:雲門舞集
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0